私たち四季工房の役割

変化は世の常
  「変化こそ常道」という言葉があります。世の中は常に移り変わっていくという意味ですが、私が住宅の仕事に携わって28年経った今(あっという間にこんなに経ってしまったという実感ですが)振り返ってみると、本当にそれが良く分ります。
  高度経済成長期-ビニルクロスやきれいに化粧した化学建材がもてはやされる時代が続きましたが、化学建材の害が指摘されると自然素材が注目され、また輸入材全盛の時代から環境問題が取り沙汰されてくると、国産材が見直されるようになりました。私達四季工房がいち早く取り組んできた国産材と自然素材は、最近でこそほとんどの住宅会社が宣伝文句にして(程度の差はあれ)当たり前のようになっています。 一方、私達がずっと守り育ててきたパッシブソーラーハウスは、一時代、ソーラー住宅として脚光を浴びましたが、「品質確保促進法」が施行されると、高気密・高断熱住宅一辺倒の流れとなり、近年は肩身の狭い状況が続いているのが実状です。
そして、福田前首相の「200年住宅」提唱により今年「長期優良住宅法」が施行されましたが、最近ではこれをキャッチフレーズにしないと、さも時代に取り残されてしまうような雰囲気にすらなってきたように思えます。

長期優良住宅の本質
冷静に振り返ってみますと、同じ“変化”でも、“進化”と呼べるものは少しで、その時々の“流行”のようなものが多くあるように感じられます。現在、長期優良住宅も“流行”となっている感があり、「短期耐震住宅」などと陰口をたたかれているのです。ここで今一度、原点に返って考えてみたいことは、長期優良住宅の本質についてです。
  この長期優良住宅は、一定時期に手を加え修繕しながら、住宅を50年、100年と長持ちさせ、次の世代に受け継いでいこうというものです。しかし、そのままの状態で50年、100年と受け継いでいくことは到底できません。おそらく30年ぐらいでキッチンやお風呂などの水周りを中心にリフォームして、ざっと1500万円前後はかかるでしょう。50〜60年目には水周りのリフォームに加え屋根も壁も張替えして、場合によっては土台や柱も入れ替えなければならないかもしれません。そうなると修繕費は建替えとほぼ同程度の2000万円以上かかることもあるでしょう(今の貨幣価値の場合であって、60、70年先には3000万円かもしれません)。その時の家主は子や孫の代になっているでしょうから、その人達がそれだけの費用を出してまで「この家はどうしても残したい」と思ってもらえるような魅力、愛着がその家にあるかどうかが問題になります。この時点での選択権は次世代の子孫に移っているのです。おそらく単純に長期優良住宅の認定基準に合致させただけの住宅では、その時点で「壊して建替える」という選択になってしまうに違いありません。

永く大切に使われる住宅
ではどうすれば残してもらえるのでしょうか?そう考えていった時行き着くのは、将来は手に入りづらくなると予想されるしっかりした木材を使い、それも壁の中に隠れてしまうのでは木材の魅力も見えませんから、できるだけ柱や梁が室内に表れること。そしてこれらが時の経過とともに何とも言えない味わい深い色ツヤに変化していくこと。また随所に職人さんの丁寧な手仕事が残っていること。床板なども丁寧にはずして表面を削って再利用したいと思ってもらえること。それには当然ボンドで貼ったものは不可となりますし、床の厚みも必要になってきます。何よりも土台や柱などが床下や壁内で湿気のために腐ってしまったのでは元も子もありません。そして最後には、間取りに可変性があってその時代時代の家族の変化に合わせられるかどうか、ということが大事な要素となるでしょう。
  こんなことを考えていくと、これらは私達がずっとやってきたことではないか。-「国産材を大工さん、建具屋さんの手仕事で、しっかりと造り上げていくこと」そして「湿気に強い壁内通気工法でつくり上げること」「広がりの間取りになっていること」というところに行き着いてしまうのです(こう言うと、結局自社PRではないかと言われるのを承知の上で申し上げます)。今の制度の「長期優良住宅」が「良い家をつくって永く住む」という本来あるべき姿に育って欲しいと切に願うものです。

時代のニーズに合った 新ラインナップの発表
どんなに時代が変わろうと、長期優良住宅の本質をはじめとした、普遍的な要素は存在します。しかし、だからと言って「変わらない」で良いのでしょうか?
  私達は今、立ち止まるのではなく、長期優良住宅以外にも、行き過ぎた(と思われる)標準仕様を見直して、もっと良い住宅を安く提供する努力もすべきだと考えました。それが時代のニーズに応えるということではないでしょうか。 そこで、原点回帰の四季の家「スタンダード」や、低炭素社会に貢献できる「ゼロエネルギー住宅」などを新たなラインとして加え、より多くの方に共感していただける住宅づくりに着手いたしております。皆様、これからもご愛顧の程何卒宜しくお願い致します。

writer

株式会社四季工房代表取締役。
1951年、福島県生まれ。農業高校卒業後、農業に従事。 23歳でレストランを経営。30歳で住宅業界へ進出。 日本伝統工法のすばらしさに感銘を受け、独自の「エアパス工法」と100%国産材の注文住宅に特化し
「日本の家づくりは、地域工務店の手で」をスローガンに、 エアパスグループを創設、本部長を務める。

バックナンバー

・時代の変化に即応して住宅の新ラインナップを発表しました
・木造総合ゼネコン業を目指して
・今後ますます「四季工房」を皆様に愛され夢のある会社にしていきます
・何が本当のエコか?U
・何が本当のエコか?
・「昔は良かったのに」と言われることが一番くやしい!
・味わいがあって住む程に愛着がわいてくる家とは!?
・すべての物が値上がりする時代だからこそ
・カーボンオフセットの家づくりを目指して
・「建設業の明日を拓く先導者たち」の取材を受けて
・オールアース住宅への取り組み
・四季工房環境社会報告書2007に対する第三者意見のご紹介
・地球温暖化対策は工務店が先兵となるべき
・第6回「日本の木の祭り&感謝祭」を終えて
・サステイナブル社会に向けた取組み
・お施主様にも協力していただく新たなリサイクルの取組み
・ずっとこれからも「顧客密着主義」
・大工さん旅行を終えて
・植林ボランティアを終えて
・6%の施主様の満足のために
・会社が成長するということ
・工期の差はコストの差
・本物を追求する
・住宅建材の質的転換がはじまった
・新年のスタートにあたって
・中国の木材需要が日本にも影響か?
・木の家が危ない!国産材 無垢の木の...

・工期の差はコストの差 工期短縮の意義
・家づくりから豊かな人間関係を育む!
・家づくりを通して社会に貢献できること

・エコロジーな暮らしのすすめ
・受注棟数が増えても決して質は落とさない
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・雇用を創造する(2)
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