コラム

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住宅購入時の贈与税は非課税にできる!非課税にして無駄な出費を削減しよう!

住宅購入時の贈与税は非課税にできる!非課税にして無駄な出費を削減しよう!

住宅購入の際、両親や祖父母から資金を贈与してもらう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、現行の法律においては贈与を受けた際に贈与税を支払う義務が発生する場合があります。その一方、住宅購入の場合は贈与税を非課税にする方法もあります。活用しない手はないため、準備を進めておきましょう。

国は自身で申告しない限り、非課税などの特例も適用させてはくれません。厳密には税務署も申告されない限り、誰が特例を求めているのかを把握できないのが実情です。そのため、贈与税を非課税にしたい場合は自分で申告する必要があるということを大前提として覚えておきましょう。

今回はそれら住宅購入で贈与税を非課税にする方法についてご紹介します。特に非課税に関する特例について解説するので、的確に無駄な出費を抑えて新生活を迎えましょう。

贈与税とは

贈与税とは、国税庁の説明によると「個人からの贈与によって財産を取得した場合に、その取得した財産に課税される税金」とあります。これを住宅購入に当てはめると、つまりは両親や祖父母などの個人から財産を受け取った場合に課税されるということです。その税金のことを贈与税とよびます。

贈与を非課税にできる「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」とは?

贈与税には「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」というものが用意されています。これは簡潔にまとめると住宅購入の資金の贈与に関しては最大3,000万円までが非課税になるというものです。そこに基礎控除の110万円も加味して控除できるため、賢く活用すれば最大3,110万円までを非課税にできます。

概要(現状の制度の期間や消費税が10%に上がった際の変化についても記載)

贈与税の特例は条件に該当した人が受けられる制度で、大幅な節税につながります。しかし、期間によって左右されるのはもちろん、税率によっても左右されます。特に、贈与税は消費税の変化にも影響を受けるため、十分注意しておかなくてはなりません。下記、まずは贈与税の非課税限度額を早見表にして説明します。

消費税区分契約日一般住宅省エネ等住宅※
家屋の消費税10%2019年4月~2020年3月2,500万円3,000万円
2020年4月~2021年3月1,000万円1,500万円
2021年4月~12月700万円1,200万円

※「省エネ等住宅」とは、省エネ等基準(①断熱等性能等級4若しくは一次エネルギー消費量等級4以上であること、②耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上若しくは免震建築物であること又は③高齢者等配慮対策等級(専用部分)3以上であること)に適合する住宅用の家屋であることにつき、贈与税の申告書に決められた証明書などを添付することにより証明されたものをいいます。

引用元:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4508.htm

人に関する条件

ここからは贈与税の特例を受けるために必要な「人に関する条件」を説明します。

  1. 直系尊属(父母または祖父母)からの贈与を受けた人
  2. 贈与を受けた年に日本国内に住所がある人。
  3. 贈与を受けた年の1月1日現在で20歳以上の人
  4. 贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下の人
  5. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与された資金全額を充てる人
  6. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに入居する人または遅滞なく入居できる人
  7. 2009年~2014年の贈与税申告で特例を受けていない人
  8. 契約の相手が自身にとって特別の関係がある人でない人

住宅に関する条件

ここからは贈与税の特例を受けるために必要な「住宅に関する条件」を説明します。

▼新築の場合

  1. 日本国内の居住用家屋である住宅
  2. 床面積が50m2以上240m2以下の住宅
  3. 床面積の半分以上を住居として使用する住宅

▼中古の場合(上記の他に次のいずれかを満たす必要あり)

  1. 完成後に使用されたことがない住宅
  2. 築20年以内の住宅(耐火建築物は築25年以内)
  3. 耐震基準への適合を証明する書類のある住宅
  4. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに耐震基準への適合を証明できる住宅

▼増改築の場合

  1. 日本国内の居住用家屋である物件
  2. 床面積が50m2以上240m2以下の物件
  3. 床面積の半分以上を住居として使用する物件
  4. 工事費が100万円以上で半分以上が住居部分の工事に充てられる物件
  5. 増改築は自身が所有かつ居住している物件であり工事内容を証明する書類がある物件

住宅購入時に贈与税がかかる場合の計算方法

住宅購入の際に贈与税がかかる場合、どのような計算方法となるのでしょうか。まずは以下の計算式を見てみましょう。

・課税価格(贈与財産-110万円)×贈与税率-控除額=贈与税

この計算式に自身の数値を当てはめて考えてみましょう。なお、110万円は基礎控除なのですべて固定ですが、課税価格によって控除額は変わってくるため、以下の早見表を見て計算しましょう。

課税価格税率控除額
~200万円以下10%
~400万円以下15%10万円
~600万円以下20%30万円
~1,000万円以下30%90万円
~1,500万円以下40%190万円
~3,000万円以下45%265万円
~4,500万円以下50%415万円
4,500万円超~55%640万円

仮に両親や祖父母から1,000万円の購入資金を贈与した場合、以下のようになります。

・(1,000万円-110万円)×30%-90万円=177万円

この場合、177万円を贈与税として支払わなければならないわけです。当然ながら非課税の特例などを受けなければ、手元には1,000万円から177万円を差し引いた823万円しか残らないことになります。このため、特例が適用できるかどうかはきちんと考える必要があります。また、特例には注意点もあるため、以下も確認しておきましょう。

「住宅取得等資金贈与の非課税の特例」の注意点

贈与税の特例を受ける場合は注意点もあります。これらが意外な落とし穴となって足枷となることもあるため、事前に注意点も確認しておいてください。

住宅ローン控除と併用するときは適用額に注意

贈与税控除は住宅ローン控除とも併用できるのですが、条件次第で適用額が変わります。住宅ローン控除の対象には上限があり、住宅ローンの借入額と住宅購入の贈与額の合計が住宅価格を超える場合は一部のみ控除の対象外となってしまいます。もし住宅ローン控除も一緒に活用するのなら、贈与税控除との調整を進めなくてはなりません。

贈与税が0円でも必ず申告が必要

贈与税は他の税金の申告とは異なり、0円であっても必ず申告が必要となります。「0円だからいいや」と申告せずにいる方も多いですが、必ず申告するということを覚えておきましょう。

資金援助は黙っていても発覚する

両親や祖父母から住宅購入の資金援助を受けた場合、なかには「黙っていればバレない」と思っている方も多いでしょう。しかし、資金援助は黙っていても発覚します。税金関連の申告は黙っていても良いことはありません。申告していないことが後々、発覚した場合は追徴課税などが課せられるため、リスクしかないのです。また、申告することで特例などを適用できるため、必ず申告しましょう。

贈与のタイミングによっては特例が適用されない

贈与税の特例はタイミングによって適用されない場合があります。そのため、贈与するタイミングにも注意が必要です。詳しくは前述した条件を確認しながら、贈与のタイミングについても考えておきましょう。

「住宅取得等資金の贈与税の非課税の特例」を使用しないほうが節税できるケース

贈与税の特例は使用しない方が節税できるという例外もあります。たとえば、相続税の小規模宅地の特例は不動産の評価額を330m2まで80%軽減できる特例であり、こちらの特例を使った方が節税できる場合があるということです。

特に、被相続人の不動産を相続する際、小規模宅地等の特例が適用できるのは配偶者や同居の家族や親戚、家を持っていない身内のみと定められています。配偶者であれば条件は甘いものの他の家族や親戚が住宅を建築・購入してしまうと小規模宅地等の特例が受けられなくなる場合があります。これらは状況によって贈与税の特例を受けない方が節税できる可能性もあるため、税理士など税金のプロに相談しながら判断するのが理想です。

非課税限度額以上に贈与を受けたいときはどうすれば良い?

贈与税は非課税限度額以上に贈与を受けたいという方もいるかもしれません。これらは工夫次第でさらなる贈与も可能となるため、以下の項目ごとに自身でできる対策がないか確かめておきましょう。

超えた分は贈与税を納める

限度額以上に贈与を受けたいときは超過分の贈与税を納めるという方法があります。この方法であれば、限度額以上に贈与を受けられます。通常のセオリーに則り、税金を納めつつ贈与を受けるのが一番確実な方法となるでしょう。

あらかじめ毎年110万円ずつ贈与を受けておく

贈与税は基礎控除が毎年110万円と決められています。つまり、毎年110万円までなら基礎控除を活用して非課税にできるわけです。そのため、住宅購入の前から数年に分けて毎年110万円ずつ贈与をうけておくのが最適です。そうすれば非課税でありながら贈与を受けられるため、大きな節税につながります。

相続時精算課税を選択する

限度額以上に非課税を受けたい場合は相続時精算課税の制度を活用するのもありです。この制度は直系尊属からの贈与について相続時にまとめて課税する制度です。通常は贈与する直系尊属が60歳以上という条件があるのですが、住宅購入の資金に関しては年齢の制限もありません。それでいて相続時精算課税は非課税枠が2,500万円と定められているため、通常の贈与税の非課税枠3,000万円と併せて5,500万円までを非課税にできます。

共有名義にする

贈与税は共有名義にすることで非課税限度額以上に贈与を受けられます。たとえば、両親や祖父母の資金援助を受けるのではなく、家の一部を購入してもらう方法もおすすめです。この際、両親や祖父母の資金で購入することになるので両親や祖父母と共有名義にすることで、贈与以外の方法で家を取得できます。ただ、実際に両親や祖父母が負担した金額の割合と違う割合で登記すると、負担した金額と持分の差が贈与とみなされます。そのため、登記の際には注意が必要です。

住宅購入時に贈与以外で資金の援助を受ける方法

住宅購入の際、贈与以外で資金援助を受けたい方もいるでしょう。その場合、方法としては以下の2つがあります。

  1. 両親・祖父母から本人に融資
  2. 両親・祖父母が家の一部を購入

住宅購入の資金援助の場合、両親や祖父母から贈与を受けることも多いですが、それを融資というかたちにできます。融資であれば贈与扱いとはならないため、贈与税はかかりません。ただ、融資の場合は「金利0%」や「あるとき払いの催促なし」などに設定すると贈与扱いとなってしまいます。そこはうまく調整する必要があります。

また、そのほかの方法としては両親や祖父母が家の一部を購入するという方法もあります。これに関しては前述の「共同名義にする」の項目を参考にしてください。これらの方法を活用すれば、住宅の購入がよりスムーズになるはずです。

まとめ

住宅購入の際には資金を援助してもらう方も多いです。しかし、何も申告せずにいると特例を受けられないだけではなく、申告漏れとなる場合もあります。そのため、非課税にできる分を非課税にし、無駄な出費を削減することが大切です。