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注文住宅でよくあるトラブルの事例7選!未然に防ぐポイントも徹底解説

初めての家づくりでは、分からないことも多く、知らない間にトラブルに巻き込まれるケースが少なくありません。

特に注文住宅では、契約時に完成物件があるわけではないので、予期せぬトラブルが起こるリスクに注意が必要です。

そこで今回は、注文住宅でよくあるトラブル事例について解説します。事前に内容を把握しておくことで、後悔のない家づくりを目指しましょう。

そもそも注文住宅のトラブルは多い?

家づくりにおいて、トラブルの発生割合は注文住宅に多く、理想の住まいへの期待が大きいほど、問題が起きた時の失望も強いものとなります。

完成前の物件を確認できないことが注文住宅にトラブルが起きやすい理由であり、完成までの流れや打ち合わせの煩雑さも原因の一つといえるでしょう。

住宅トラブルは新築注文住宅で多く発生している

 件数
住宅トラブルに関する相談21,468件
新築等に関する相談15,084件
紛争処理件数1,681件
注文住宅の紛争処理件数1,117件

※参照元:『住宅相談統計年報2021

上記の表を見ると、住宅トラブルに占める割合の約70%が新築住宅に関するもので、紛争処理件数の約66%が注文住宅による内容のものでした。

主な苦情の申立て相手は新築時の施工業者が多く、申立ての内容は物件不具合の修補、及び損害賠償に関するものが主となっています。

数字からはどちらに非があるかまでは分かりませんが、自分たちの家づくりにおいても、トラブル発生に備えておかなければなりません。

注文住宅でよくあるトラブルの事例7選

注文住宅でよくあるトラブルの事例をまとめています。問題の発生を未然に防ぐためにも、内容を把握しておきましょう。

  • 工期が遅れた
  • 図面やイメージと仕上がりが異なっていた
  • 施工ミスや設備の不具合が生じた
  • 追加工事で費用が増えた
  • 値引き交渉によるトラブルが起きた
  • 現金払いの諸費用を把握していなかった
  • 着工後に近隣トラブルが起きた

順番に解説します。

工期が遅れた

工期の遅れはトラブルに繋がりやすい事例の一つです。

請負契約の段階で着工から引き渡しまでの期間が決まりますが、天候や予期せぬトラブルなどで、工期に遅れが生じることがあります。

新型コロナウイルス感染症の感染拡大のタイミングでは、住宅設備の供給がストップして住宅が完成しないという問題が全国的に発生しました。

このような予期せぬ問題は仕方ない部分がありますが、工事期間中も定期的に完成予定を確認しておくなどの対策が求められます。

図面やイメージと仕上がりが異なっていた

図面やイメージと仕上がりが異なっていたこともトラブルの事例の一つです。

施工業者側のミスが確定的である場合は、手直しを依頼すれば問題はありません。

しかし、打ち合わせの内容が曖昧で、記録が残っていないケースでは問題解決に時間がかかるため、細かい仕様の変更についても双方で記録を残しておきましょう。

施工ミスや設備の不具合が生じた

施工ミスや設備の不具合が生じることもよく耳にするトラブル事例の一つです。

このような問題を完全に防ぐことはできませんが、引渡し前の竣工立会いで細かくチェックすることで、後々の手間を減らすことは可能です。

住み始めてからの手直しは、時間を調整したり、荷物を片づけたりと手間がかかりますので、事前にチェックした内容を引き渡しまでに対応してもらいましょう。

追加工事で費用が増えた

追加工事で費用が増えるケースにも注意が必要です。

突然追加費用の案内がきたケースでは、まずは原因を確かめることが重要であり、当初の見積もりが甘かったのか、やむを得ない理由があるのかを見極めて下さい。

値引き交渉によるトラブルが起きた

値引き交渉によるトラブルにも注意して下さい。

住宅建築費用は高額であり、値引きを前提とした見積もりも少なくありませんが、無理な値引き交渉は信頼関係の破綻に繋がりかねません。

無理な値引きにより原価率が上がり、固定費を賄えなければ、建築自体を断られるでしょうし、目に見えない部分をダウングレードされる可能性もあります。

現金払いの諸費用を把握していなかった

現金払いの諸費用を把握していなかったこともトラブル事例の一つです。

諸費用は現金で用意することが一般的であり、金利の割高な諸費用ローンの利用は想定外の出費に繋がります。

頭金の用意が無い場合でも、建築費用の5〜10%の手元資金を準備しておきましょう。

着工後に近隣トラブルが起きた

着工後に近隣トラブルが起きたこともトラブル事例の一つです。

工事中は何かと近隣へ迷惑をかけるものであり、事前の挨拶を怠ると、完成後の近所付き合いに悪い影響を及ぼしますので、着工前には細やかな配慮が求められます。

注文住宅のトラブルを未然に防ぐポイント7つ

注文住宅のトラブルを未然に防ぐポイントをまとめています。どれも重要な内容ですので、自分たちの家づくりに取り入れて、悔いのない様にして下さい。

  • 家づくりのイメージを明確にする
  • 住宅に関する知識を身につける
  • 内覧の際に細かくチェックする
  • 担当者とのコミュニケーションを怠らない
  • 現金を一括で先払いしない
  • 着工前に近隣へ挨拶しておく
  • 実績のある施工会社に依頼する

順番に解説します。

家づくりのイメージを明確にする

一つ目のポイントは、家づくりのイメージを明確にしておくことです。

注文住宅では着工前の打ち合わせが重要であり、理想の住まいのイメージが曖昧だと、打ち合わせを通して、イメージの共有が図れません。

理想の住まいのイメージと完成後の物件のギャップは、トラブルのもとであると覚えておきましょう。

住宅に関する知識を身につける

住宅に関する知識をつけることも重要です。

初めての家づくりは、建築会社との知識の差があって当然ですが、この違いがイメージの共有を妨げる原因となります。

専門家に任せるだけでは、理想の住まいは実現できませんので、住宅に関する知識を身に着けるなど努力する姿勢が求められます。

内覧の際に細かくチェックする

内覧の際に細かくチェックすることも重要なポイントの一つです。

引渡し前であれば、手直しの依頼もしやすく、建築会社としても対応がしやすくなります。

手直しを依頼するまでもないと感じる部分であっても、写真など記録に残しておくことよいでしょう。

担当者とのコミュニケーションを怠らない

担当者とのコミュニケーションを怠らないこともポイントの一つです。

多分大丈夫だろうと曖昧な部分を残したまま話を進めることは、後々のトラブルに繋がります。

悔いのない家づくりをした方の共通点は、担当者とのコミュニケーションを密にして、納得できるまで打ち合わせを続けたことです。

現金を一括で先払いしない

請負代金を現金一括で完成前に先払いしないこともポイントの一つです。

請負代金は、契約金・工事着手金・中間金・残代金と分割しての支払が一般的であり、万が一工事中に建築会社が倒産してもお金は帰ってこないこともあります。

先払いの要求がある時は、建築会社の資金繰りが危ないサインかもしれません。

着工前に近隣へ挨拶しておく

着工前に近隣へ挨拶しておくことも忘れてはいけません。

工事中の騒音など近隣に迷惑をかけることもありますので、完成後の近所付き合いを考慮しておくとよいでしょう。

実績のある施工会社に依頼する

実績のある施工会社に依頼することもトラブルを防ぐポイントの一つです。

家づくりはもちろん、資金計画や土地探しのサポートについても期待できて、実績のある施工会社を選ぶべき理由です。

注文住宅のトラブルに関するよくある質問

注文住宅のトラブルに関するよくある質問をまとめています。他の方の疑問点を自分たちに置き換えて考えることが、トラブルを未然に防ぐことに繋がるでしょう。

  • 住宅トラブルはどこに相談すればいい?
  • 業者側の施工ミスでも返金できない可能性があるって本当?
  • 注文住宅の「言った言わない」を避ける方法は?

順番に解説します。

住宅トラブルはどこに相談すればいい?

具体的な相談先として、公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターや国民生活センターなどが挙げられます。

トラブルには冷静な対応が求められますので、まずは身近な人に相談して、話を聞いてもらうのもよいでしょう。

業者側の施工ミスでも返金できない可能性があるって本当?

施工ミスの箇所によっては、免責特約により返金されないケースもあります。

ただし、品確法により住宅の基本構造部分については特約が無効となりますので、施工業者に正当な補償を求めて下さい。

注文住宅の「言った言わない」を避ける方法は?

おすすめの方法は、複写式のノートなど双方が打ち合わせした記録を保管しておくことです。

記録がなければ、最後は契約書がものをいいますので、細かな変更についても記録を残しておくとよいでしょう。

まとめ:注文住宅におけるトラブルの事例を事前に把握しておこう

注文住宅ではトラブルを100%排除することはできませんが、トラブルの事例を把握しておくことで、トラブル発生のリスクを引き下げることは可能です。

そのために、他の方のトラブルの事例を色々と調べて、自分たちの家づくりに取り入れることをおすすめします。

四季工房では、どんなに時間や手間がかかっても、本質をまっすぐ見つめた「本物の木の家づくり」を追求しています。注文住宅の建築にお悩みの方は、お気軽に見学会へ足をお運び下さい。