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住宅ローンの保証料とは?相場や計算方法、支払い方法について解説

住宅ローンを組む際には様々な金融機関を選定することになり、金融機関によっては「保証料」の支払いが発生することがあります。

主に、事前審査の回答と共に保証料額の回答もありますが、どのような意味を持っているのか知らずに支払うと損するおそれがあります。

そのため、保証料についてしっかり理解することが重要です。

この記事では、住宅ローンの保証料の仕組みや相場、支払い方法などを解説します。

住宅ローンを検討している方は、ぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】
・住宅ローンの保証料の仕組み
・住宅ローンの保証料の相場と計算方法
・住宅ローンの保証料の支払い方法

住宅ローンの保証料とは?

住宅ローン 保証料 とは

住宅ローンにおける「保証」とは、債務者が返済できなかった場合に保証会社が返済を肩代わりすることです。ここからは、住宅ローンの保証料の仕組みについて解説します。

保証料の仕組み

銀行は、住宅ローンを組む人に対して融資しますが、万が一返済できなくなった場合には、保証会社が債務者の代わりに銀行へ支払います。このような仕組みがあることで、銀行は債務者の返済不能に対してリスクヘッジができ、融資を実行できます。

そして、債務者は住宅ローン保証会社と「保証契約」を締結することで代理弁済する関係となり、その際に保証会社へ支払う費用が「保証料」です。

また、保証料は連帯保証人によって免除されるケースもありますが、連帯保証人が返済不能となるおそれもあります。そのため、多くの金融機関は融資条件に保証料の支払いを組み込んでいます。つまり、保証料は原則支払う前提で金融機関を選定しなければなりません。

なお、返済不能となり保証会社が金融機関へ返済をした場合には返済義務がなくなるわけではなく、保証会社に返済義務が移行することを注意点として押さえておきましょう。

住宅ローンにおける保証料の相場や計算方法

住宅ローン 保証料 相場 計算方法

住宅ローンの保証料は一定の金額ではなく、金融機関によって大きく変わります。

・保証料は金融機関や保証会社によって異なる
・保証料の相場は借入額の0.8~2.2%
・保証料の計算方法

ここでは、上記3点について解説します。

保証料は金融機関や保証会社によって異なる

保証料は審査を依頼する金融機関と保証会社によって変わります。

また、年収や勤続年数といった借入希望者の返済能力によっても大きく変わります。そのため、各金融機関の正確な保証料を知るためには事前審査の回答をもらう方法が確実です。

保証料の相場は借入額の0.8~2.2%

住宅ローンにおける保証料の相場は、借入額の0.8〜2.2%とされています。

以下の表は、各金融機関がHP上で公開している保証料の一覧です。多くの金融機関では、借入額の2.2%ですが、実際には審査時に変動するケースがあるので注意しましょう。

金融機関名保証料補足
三菱UFJ銀行借入額の2.2%事務手数料として請求
三井住友銀行借入額の2.2%
みずほ銀行借入額の2.2%
SBIホールディングス借入額の2.2%
りそな銀行借入額の2.2%
フラット35借入額の0.8~2.2%

※各銀行のHPを参照

保証料の計算方法

住宅ローンの保証料は、借入額に対して各金融機関が定める利率を掛け合わせることで算出します。さらには、返済期間に応じて保証料が変わるため、保証料が決まる重要な要素に「借入額」と「返済期間」があることを覚えておきましょう。

仮に借入金額を3,500万円とした場合は、返済期間に応じて次のように変わります。したがって、後述する一括支払いと金利上乗せ型との違いについても注意しながら確認しましょう。

返済期間保証料一括返済時の月々返済額(A)金利上乗せ型の月々返済額(B)(B)-(A)
20年519,225円153,655円156,705円3,050円
25年604,065円124,515円127,593円3,078円
30年669,725円105,100円108,207円3,107円
35年721,385円91,242円94,377円3,135円

※金利0.525%、元利均等、特約なしの条件で算出

住宅ローンにおける保証料の支払い方法

住宅ローン 保証料 支払い方法

保証料は、融資実行時に支払う一括前払いと、金利に上乗せして支払う方法があります。

支払い方法は、大きく分けて2通りです。

・一括前払い型(外枠方式)
・金利上乗せ型(内枠方式)

ここでは、それぞれの違いについて解説します。

一括前払い型(外枠方式)

一括前払いは融資実行時に保証料をまとめて支払う方式です。金利上乗せ型のように月々支払いに影響がなく、一回の支払いで完結できます。

月々の支払いを増やしたくない場合には、この方式がおすすめです。

金利上乗せ型(内枠方式)

一括で支払うのではなく、月々の金利に上乗せして支払う方法です。完済するまで保証料の支払いが継続するものの、保証料に回す借入を別の要素に使用できます。

そのため、借入額に余裕がない、もしくは借入額を抑えたい人におすすめの方式だといえます。

住宅ローンにおける保証料の支払い方法を決めておくポイント

住宅ローン 保証料 ポイント

保証料の支払い方法を決めるためには、まず支払いの全体像を掴んでおく必要があります。

・支払い方法ごとの金額をシミュレーションしておく
・ライフプランを考えながら選択する

住宅ローンの返済で失敗しないためにも、上記2点のポイントを押さえましょう。

支払い方法ごとの金額をシミュレーションしておく

保証料のシミュレーションでは、3,000円近く月々の支払いが増額されると分かりました。

このように、実際の借入金額とその他の融資条件を考慮してシミュレーションしながら、一括前払いと金利上乗せの乖離を把握することが重要です。

ライフプランを考えながら選択する

人生において支出には波があり、車の買い替えタイミングや小学校・中学校の入学、受験など費用が大きく発生するタイミングがあります。

資金ショートしないように、ライフプランの全体像を掴んだ状態で検討しましょう。

住宅ローンの保証料が不要な金融機関も視野に入れる

住宅ローン 保証料 金融機関

住宅ローンの保証料は必ず支払う必要があるわけではなく、保証料が0円の金融機関もあります。

たとえば、au銀行やPayPay銀行、新生銀行などはHP上で保証料0円としています。住宅ローンを検討する際には、こういった銀行も視野に入れましょう。

保証料が不要でも事務手数料は発生する

保証料が0円の金融機関はリスクなしに融資してくれるわけではなく、事務手数料が2.2%になっているケースがほとんどです。

金融機関によっては、非常に審査が厳しいケースもあるため注意が必要です。

住宅ローンの保証料に関するよくある質問

住宅ローン 保証料 よくある質問

ここでは、住宅ローンの保証料に関するよくある質問について解説します。

・住宅ローンの保証料が高い理由は?
・住宅ローンの保証料が返金されるケースは?
・住宅ローンの保証料で金利引き下げ交渉はできる?

順番に見ていきましょう。

住宅ローンの保証料が高い理由は?

保証料が相場よりも高くなる場合は、融資のリスクが高いと判断されているおそれがあります。したがって、勤続年数や無理な借入になっていないかをチェックしましょう。

住宅ローンの保証料が返金されるケースは?

繰上げ返済によって、当初予定していた時期よりも早く完済された場合には、保証料が返還されるケースがあります。

ただし、返還されるには一括前払いが前提です。したがって、金利上乗せ型は返還されないため注意しましょう。

住宅ローンの保証料で金利引き下げ交渉はできる?

住宅ローンの保証料で金利を引き下げることは可能ですが、その際には他行の情報をベースに交渉することをおすすめします。また、債務者の年収が上がったり預貯金が増えたりするタイミングで交渉するのも手段の1つです。

金利は銀行のリスク回避の度合いによって決定されます。つまり、年収が上がり預貯金が多い債務者であれば、金利引き下げ交渉は十分に成功する可能性があるといえるでしょう。

住宅ローンの保証料は自分のライフプランにあった選択を

住宅ローン 保証料 まとめ

住宅ローンの保証料は一括前払いと金利上乗せ型の支払い方法がありますが、どちらを選択する上でもまずはライフプランを把握しましょう。

人生の支出シミュレーションが分かった状態で保証料の支払い方法や金融機関を決定することで、後悔のない借入に繋がります。

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