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リフォームとリノベーショ ンの違いとは?メリット・デメリットや費用で比較

本記事では、リフォームとリノベーションの違いやメリット・デメリット、加えて費用面の違いなどを詳しく解説します。

リフォームとリノベーションは言葉がよく似ているため、混同する人は少なくありません。

この2つには大きな違いがあり、必要となる施工規模や費用も異なります。

この記事で紹介する内容を押さえて、自分に合った方法を検討しましょう。

【この記事でわかること】
・リフォームとリノベーションの違い
・リフォームとリノベーションのメリット・デメリット
・リフォームとリノベーションにおける費用面での比較

リフォームとリノベーションの違い

リフォームは部分的な修繕や改修・改善であり、リノベーションは建物全体の大規模な改造や再生を指します。

ここでは、特にポイントとなる違いについて解説していきます。

・工事の規模における違い
・設備における違い

それぞれ見ていきましょう。

工事の規模における違い

施工規模の点で比較すると、一般的にリノベーションのほうが大きくなります。

ここでは、目標・施工範囲・施工例の3点を、以下の表で比較しました。

リフォームリノベーション

目標
・傷んだり経年劣化したりした部分を修復して元の状態に戻す・大幅な改良・変更のほか、新たな機能も加えて建物価値を向上させる
施工範囲・修復箇所などの一部・大規模


施工例
・設備(キッチンや浴槽)の交換
・壁クロスの張り替え
・経年劣化した部分の修繕・交換
・外壁の塗り替え
・屋根の塗り替え防水処理の修復
・内部をスケルトンにして全面改装
・間仕切りをなくし間取り変更
・ガス・水道インフラの全面変更
・浴室を1階から2階へなどの変更
・屋根の断熱リノベーション
・吹き抜け・ロフト・屋根裏部屋

以上の表の通り、リフォームは傷んだり劣化したりした設備を元の状態に戻すことが目的であるのに対し、リノベーションは最新の機能を備えた設備などに変更することを目的とします。

設備における違い

ここでは、リフォームに該当しない設備におけるリノベーションの施工例を以下で紹介します。

・オール電化の導入
・大幅な水回りの変更
・換気設備の追加・変更
・断熱材・断熱サッシなどの変更
・光回線などインターネット設備の追加・変更

リフォームが現行の生活水準を維持することが目的であるのに対し、リノベーションは自分好みの生活環境を整えることが目的です。

リフォームのメリット

ここでは、リフォームする場合のメリットを解説します。

・完成をイメージしやすい
・工期が比較的短い

それぞれポイントを見ていきましょう。

完成をイメージしやすい

リフォームは、現行の構造・設備を変えずに、傷んだ箇所や経年劣化した部分の修復のみで元の状態に戻すことが目的です。

そのため、完成後の姿は比較的イメージしやすいといえます。

また、引越しや大掛かりな家財の移動が必要ないケースも多く、リノベーションに比べて取り組みやすいといえます。

工期が比較的短い

リフォームは施工規模が小さいため、工事が短期間で終了します。

ここでは、リフォームにおける工期の目安を施工箇所ごとにまとめました。

施工箇所工期
キッチン6〜7日程度
トイレ1〜3日程度
浴室1〜4日程度
屋根・外装塗装​​1〜2週間程度

各部位におけるリフォームの内容によって多少の前後はありますが、工期はおおむね上記のようになると考えましょう。

リフォームのデメリット

ここでは、リフォームする場合のデメリットについて解説します。

・デザイン性を重視しにくい
・設計の自由度が低い

それぞれポイントを見ていきましょう。

デザイン性を重視しにくい

リフォームは傷んだ箇所を修繕することを主な目的としているため、施工範囲の広いリノベーションに比べてデザイン性を追求しづらいケースがあります。

また、リフォームした箇所とそうでない場所のコントラストがつきすぎて、部屋全体のイメージがチグハグした雰囲気になりやすいことに注意しましょう。

設計の自由度が低い

傷んだ箇所や経年劣化した部位を修復するだけのリフォームは、設計できる範囲も限られています。

根本的な間取り変更などが可能なリノベーションと比較すると、設計の自由度は一般的に低いといわざるを得ません。

リノベーションのメリット

ここでは、リノベーションのメリットについて解説していきます。

・物件購入時の選択肢が増える
・物件の資産価値が高くなる
・設計の自由度が高い

順番に見ていきましょう。

物件購入時の選択肢が増える

マイホームを検討する際には、リノベーションを前提として中古物件を購入することで、新築以外の選択肢が格段に増えるでしょう。

特に、住みたいエリアが既に決まっている場合、新築物件のみを探していると気に入る物件が見つからないことも少なくありません。

そうした際に、リノベーション可能な中古物件も選択肢に加えることで、理想に近い物件を手にする可能性が高まります。

物件の資産価値が高くなる

築年数が古い物件でも、リノベーションすることで資産価値が上がり、住宅ローンを組む場合でも金融機関によっては返済期間を伸ばせる可能性があります。

また、賃貸にする場合でも、現代の生活向けにリノベーションされている物件であれば、貸しやすくなるでしょう。

このように、リノベーションすることで資産価値が上がるだけではなく、新たな可能性があることも大きなメリットだといえます。

ただし、賃貸にした場合、リノベーションは改築によって資産価値が向上したと見なされ、全額を経費に計上できないことに注意が必要です。

設計の自由度が高い

リノベーションは、現在の住宅を構造壁や柱以外の部分をスケルトンにしてフルリノベーションすることも可能なため、自分好みで自由に設計できます。

和室2室を1つにまとめて、見通しの利くリビングダイニングにすることも可能であり、浴室などの水回りを2階にすることも可能です。

また、室内の雰囲気を自分好みのアール・デコ調や南国リゾート風にイメージチェンジできます。

リノベーションのデメリット

ここでは、リノベーションのデメリットについて見ていきます。

・工期が比較的長い
・耐久性に不安が残る
・ローン金利が高くなるおそれがある

それぞれみていきましょう。

工期が比較的長い

リノベーションは、リフォームに比べると圧倒的に工事期間が長くなります。

施工規模にもよりますが、フルリノベーションを前提にすると3〜4ヶ月の期間は必要であることを押さえておきましょう。

仮に中古物件探しからスタートすると、上記の工期に加えてさらに3ヶ月程度の期間が必要となり、住むまでには半年以上の期間が必要です。

賃貸に住んでいる人の場合、物件を手に入れてもリノベーションが終了するまでの3〜4ヶ月はそれまでの賃料に加えて新たなローンも返済しなければなりません。

耐久性に不安が残る

物件選びからスタートする人にとって、築年数によっては耐久性や耐震性に不安が残る物件もあることに注意が必要です。

特に、1981年以前の建築基準法改正以前の物件の場合、耐震性には不安が残るため、耐震補強工事がされているかどうかなどを専門の業者に相談・検討してください。

また、20年以上経過している物件の場合、住宅ローン控除の特例が適用できないため、築浅物件を選ぶことがおすすめです。

ローンの金利が高くなるおそれがある

現在暮らしている住宅をリノベーションする場合や、費用を借入で賄う場合には金利の高いリフォームローンを利用することになります。

リノベーション単体では、低金利の住宅ローンを利用できません。

一方で、リノベーションを前提とした中古物件を購入する場合は、リノベーション工事費も含めて住宅ローンを組むことが可能です。

ここでは、各金融機関のリフォームローン金利をまとめました。

固定金利変動金利借入上限金額返済上限期間
千葉銀行1.6〜2.9%1,500万円20年
横浜銀行1.7〜2.7%1,000万円15年
三菱UFJ銀行1.990〜2.875%1,000万円15年
みずほ銀行4.70〜5.35%3.975%500万円15年
※参考1:リフォームローン|千葉銀行
※参考2:リフォームローン|横浜銀行
※参考3:リフォームローン|三菱UFJ銀行
※参考4:ローン金利|みずほ銀行

※2023年10月時点

上記の変動金利を比較すると、みずほ銀行のリフォームローン金利は高めであることがわかります。

リフォームとリノベーションを費用の違いで比較

住宅模型をルーペで覗く作業服の男性

ここでは、リフォームとリノベーション双方にかかる費用について見ていきましょう。

リフォームにかかる費用の相場は、一般的に以下の通りです。

項目相場
クロス張り替え800〜1,000円/㎡
床張り替え(合板フローリング)1〜1万5,000円/㎡
キッチン(壁付I型キッチン)50〜150万円
浴室(ユニットバス→ユニットバス)70〜200万円
トイレ(タンクレストイレ除く)20〜60万円
洗面化粧台15〜20万円
屋根・外壁塗装150〜200万円

リノベーションにかかる費用の相場は、一般的に以下の通りです。

項目相場
間取り変更リフォーム(間仕切り追加)10〜25万円/1ヶ所
間取り変更リフォーム(間仕切り壁撤去)10〜25万円
フルリフォーム(スケルトンからリノベーション)5〜20万円/㎡

上記の単価を参考に、25坪(約83㎡)の中古住宅をリフォーム・リノベーションする場合の概算額を比較しました。

リフォームリノベーション
200〜400万円500〜1,500万円

このことから、リノベーションはリフォームの3倍程度の費用が必要と考えておきましょう。

リフォームとリノベーションの違いを理解して比較検討しよう

住宅模型とまとめ

リフォームとリノベーションは全く別物であることを理解しましょう。

リフォームは現状維持を目的とし、リノベーションは現状を変更したり大きな付加価値を加えたりすることを目的としています。

リフォームの場合は、慣れ親しんだこれまでの生活を維持したい人、フルリノベーションは洗練された生活スタイルに切り替えたい人に向いているといえるでしょう。

四季工房では、新築の家づくりだけでなくリフォーム・リノベーションも承っています。

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