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住宅ローンは何歳まで借りられる?平均年齢や借入時期、年齢別の注意点も

住宅ローンは完済時の年齢が金融機関によって定められているため、借入開始時の年齢によっては返済期間が短くなってしまうことがあります。

そのため、各金融機関が定める年齢条件を把握することは、資金計画を立てる上で重要といえるでしょう。

この記事では、住宅ローンの平均年齢や借入時期、年齢別の注意点について解説します。

【この記事でわかること】
・住宅ローンは何歳まで借りられるのか
・住宅ローン借入時の平均年齢と借入期間
・住宅ローンを組む際のチェックポイント

住宅ローンは何歳まで借りられる?

住宅ローンは一般的に80歳まで借りられ、代表的な金融機関においても完済時における年齢の上限は次のようになります。

  • ・三菱UFJ銀行:80歳
  • ・みずほ銀行:81歳未満
  • ・りそな銀行:80歳未満
  • ・三井住友銀行:80歳未満
  • ・フラット35:79歳

上記の内容からも、どの金融機関から借入してもおおむね80歳が完済時における年齢の上限となります。

35年ローンは何歳まで借りられる?

前述した内容から、各金融機関における完済時の年齢はおおむね80歳となることが分かりました。つまり、35年ローンを組むためには45歳になるまでに住宅ローンを組む必要があります。

住宅ローン借入時の平均年齢と借入期間

この章では、住宅ローン借入時の平均年齢と借入期間について、国土交通省が公開している「令和3年度住宅市場動向調査報告書」に基づき解説します。

・平均年齢
・借入期間
・金利が上がる前提でシミュレーションしておく
・キャッシュフロー表を作成する

順番に見ていきましょう。

※参考:令和3年度住宅市場動向調査報告書|国土交通省

平均年齢

住宅市場動向調査によると、各不動産種別における借入の平均年齢は、次のようになりました。

  • ・注文住宅:40.9歳
  • ・分譲戸建住宅:38.4歳
  • ・分譲マンション:44.3歳
  • ・中古戸建住宅:46.9歳
  • ・中古マンション:46.4歳

住宅ローンの完済時年齢はおおむね80歳となることから、どの不動産種別においても35年ローンを組める年齢で不動産購入が検討されていることになります。

借入期間

借入期間については、次のような調査結果となっています。

  • 注文住宅(建物部分):32.9年
  • 注文住宅(土地部分):34.2年
  • 分譲戸建住宅:34.1年
  • 分譲マンション:32.0年
  • 中古戸建住宅:29.2年
  • 中古マンション:29.9年

この調査からは、住宅ローンの借入期間は約30〜35年となることが分かりました。

ただし、注文住宅と分譲戸建住宅、分譲マンションといった「新築」の返済期間が30年以上であるのに対して、中古戸建住宅・中古マンションは30年以下となっています。

これは、新築よりも中古戸建ての購入価格が安く、さらに中古戸建ての方が自己資金比率が高いことが同調査で判明したため、結果として借入額が少ないことが要因と思われます。

このような背景から、新築であれば35年、中古戸建てであれば30年が借入期間となるケースが多いようです。

【年齢別】住宅ローンを組む際の注意点

住宅ローンの借入を開始する年齢は38〜47歳となるケースが多くありますが、年齢によって住宅ローン借入のメリットと注意点が異なります。なぜなら、年齢によってライフスタイルや年収が大きく異なるからです。

そこで、この章では住宅ローンを組む際の注意点について、年齢別に解説します。

・20~30代の借入
・40代の借入
・50代以降の借入

順番に見ていきましょう。

20~30代の借入

20〜30代は結婚や昇進、転勤といったライフステージの変化が訪れる時期です。

そのため、このタイミングで住宅ローンを組んで家を購入することは、家族の変化や勤務地の変化に対応できないおそれがあるため注意が必要です。

ただし、このタイミングで住宅ローンを開始させることで定年前に完済させられる可能性が高くなるため、その点は大きなメリットだといえます。

40代の借入

各金融機関は完済時年齢だけでなく返済期間も制限を設けています。

前述したように完済時年齢は約80歳となるため、40代は年齢によって返済期間が短くなってしまう点に注意が必要です。

そのため、40代で家の購入を検討する際には、ある程度自己資金を用意する必要があるといえます。

一方、40代であれば家庭と仕事の変化について見通しが立つ時期であるため、20〜30代のようにライフステージが大きく変わる心配はないといえます。

40代で住宅ローンを組むことは、変化の影響を受けるリスクが低いといえるでしょう。

50代以降の借入

50代になると住宅ローンを最長期間で借りられなくなり、同じ借入額であっても月々の返済額が高くなってしまいます。

また、老後の資金についても準備を始める必要があるため、ライフプラン上のリスクに注意する必要があります。

ただし、この時期になると夫婦で暮らすことが多くなるため自由に家づくりを進められ、子どもや親との同居ではできなかった理想の家づくりを、50代であれば実現できる可能性があります。

このことから、今の暮らしに合った住環境を整えられるという意味でも、50代で住宅ローンを組んで家づくりを進めることには、メリットがあるといえるでしょう。

住宅ローンを組む際のチェックポイント5選

住宅ローンを組むことは多額の債務を抱えることになるため、この章で解説するチェックポイントをあらかじめ押さえましょう。

・返済しやすい金利タイプを見極める
・返済計画に余裕を持たせる
・諸費用も把握しておく
・定年を考慮しておく
・銀行ごとの融資条件を事前に確認しておく

順番に見ていきましょう。

返済しやすい金利タイプを見極める

住宅ローンには「変動金利」や「固定金利」、「選択型固定金利」といった金利タイプがあり、それぞれに次のような特徴があります。

なお、一度選択した金利タイプを後から変更させるのは難しく、費用もかかってしまうため、どのタイプが最適かを十分に検討する必要があります。

金利タイプ金利の変動メリットデメリット
変動金利半年に1度変動固定金利より金利が安い
金利上昇制限のルールがある
金利上昇の影響を受ける
未払い利息が発生する可能性がある
固定金利固定中は変動なし固定中は金利変動の影響を受けない変動よりも金利が高い
選択型固定金利固定中は変動なし両金利タイプのメリットを併用できる両タイプのデメリットを受けてしまう

変動金利は固定金利よりも安く、金利上昇が起きたとしても5年間は変動せず、さらに25%以上変動しないメリットがあります。

このようなメリットがあるため、住宅市場動向調査でも多くの債務者が、変動金利を選んでいるといった調査結果になっています。

ただし、制限されることによって未払いとなる利息が発生するおそれがあり、その場合は返済期間終了時に未払い金額を一括返済することになるため、注意が必要です。

また、固定金利には変動金利のようなデメリットはないものの金利は高くなり、選択型固定金利は「変動→固定」という順番で金利タイプが変わることから、両方のメリット・デメリットを持つことになります。

つまり、どの金利タイプを選んでもメリット・デメリットがあるため、資金計画に合わせた選択が重要といえるでしょう。

返済計画に余裕を持たせる

返済計画は「借りられる額」ではなく、「返済できる額」で組むことをおすすめします。

金融機関の融資額は一般的に返済可能な額といえますが、家計の状況は家庭によって様々です。

そのため、家を購入した後に返済で失敗しないためにも、返済計画に余裕を持たせましょう。

諸費用も把握しておく

家を購入する際には諸費用が必要となり、中には住宅ローンで借入できない項目もあるため、注意が必要です。

特に税金面は不動産購入後に納税するケースが多いため、あらかじめ不動産会社やハウスメーカー経由で確認しておく必要があります。

定年を考慮しておく

定年後は、再雇用制度を利用したとしても年収が大きく下がってしまいます。

つまり、定年前と同じような暮らしはできないことになり、あらかじめ計画しておかなければ苦しい老後を過ごすことになるでしょう。

このような失敗を防ぐためにも、定年前と定年後で収入がどのくらい変化するのかを調べておく必要があります。

銀行ごとの融資条件を事前に確認しておく

金融機関によって融資条件は異なりますが、金利だけでなく保証料や事務手数料、団体信用生命保険の内容などを事前に確認しましょう。

最適な資金計画を組むためにも、トータルで有利となる金融機関を選択することが重要なポイントです。

住宅ローンと年齢に関するよくある質問

この章では、住宅ローンと年齢に関するよくある質問について、解説します。

・住宅ローンは70歳からでも借りられる?
・住宅ローンを90歳まで返済するケースはある?
・住宅ローンの理想的な完済年数は?

順番に見ていきましょう。

住宅ローンは70歳からでも借りられる?

住宅ローンは70歳からでも組めますが、返済期間は10年以下になるケースがほとんどのため、返済額について注意が必要です。

住宅ローンを90歳まで返済するケースはある?

住宅ローンを90歳まで返済するケースは、一般的にありません。ほとんどの金融機関において、完済時年齢は80歳となります。

住宅ローンの理想的な完済年数は?

たとえば、30歳までに住宅ローンを開始させ、35年の返済期間を設けるのであれば、定年までに住宅ローンを完済できます。

このように、どのタイミングで完済させるのが理想かどうかは、年収が大きく変化するタイミングと合わせて考慮しましょう。

住宅ローンを何歳まで組めるのか把握して余裕のある返済計画を

住宅模型とまとめ

住宅ローンはおおむね80歳まで組めますが、開始するタイミングによってメリット・デメリットが変わります。

四季工房ではお客様の年齢にあった資金計画をご提案し、安心して暮らせるようにサポートしております。家を建てた後に住宅ローンの返済が不安な方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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