
コラム
平屋にロフトを付けるメリット・デメリットは?注意点や間取りの実例を紹介
この記事では、平屋にロフトを付けるメリットやデメリットについて解説します。
平屋とは、すべての生活空間が1階部分に集約された住宅のことです。
2階以上の部分がないため、空間を確保するためにロフトを付けるケースもあります。
この記事では、平屋にロフトを付けるメリット・デメリットを解説します。
平屋にロフトを付ける際の注意点や実際の施工例も合わせてお伝えするので、平屋の建築を考えている人はぜひこの記事を参考にしてください。
【この記事でわかること】
・近年人気が高いロフトとは?
・平屋にロフトを付けるメリット・デメリット
・平屋にロフトを設置する際の注意点
・ロフトがある平屋の施工実例
近年人気が高いロフトとは?

ロフトとは、屋根裏に設けられたスペースのことです。最近では、天井を高くした部屋を2層式にして中2階のようにしたスペースを指します。
ロフトは寝室や趣味の空間、収納スペースなどさまざまな方法で活用可能です。
2階部分がない平屋では特に、限られた床面積を有効活用できます。
たとえば、住まいの機能性を高めたり、ライフスタイルの変化に対応しやすくなったりするなどが挙げられます。
また、ロフトを設けることで天井が高くなるため、デザイン性も高まるでしょう。
平屋にロフトを付けるメリット

ここでは、平屋にロフトを付けるメリットとして以下4点を解説します。
・マルチに使える空間ができる
・収納スペースとして活用できる
・家族間のコミュニケーションが取りやすい
・小窓を付ければ高い位置から採光できる
マルチに使える空間ができる
ロフトはさまざまな目的で使用できます。趣味のスペースや子どもの遊び場、来客時の寝室など活用方法はさまざまです。
特に、床面積が限られている平屋は部屋の確保が難しい場合があるため、多目的に活用できるロフト空間があると便利でしょう。
収納スペースとして活用できる
ロフトは、普段使わない季節用品や大型の荷物などを収納する場所として活用できます。
平屋は収納スペースが限られる傾向にありますが、ロフトを設けることで家全体の収納力が上がるでしょう。
ロフトに棚や引き出しなどの収納スペースを付けられる場合は、ロフトで使いたいものを収納しておくことがおすすめです。
家族間のコミュニケーションが取りやすい
ロフトとリビングが繋がっている間取りにすると、家族の気配を感じやすくコミュニケーションを取りやすい家になります。
特に、ロフトを子どもの遊び場として活用する場合、リビングで家事や仕事をしながらロフトにいる子どもの様子を見守れます。
2階部分と比べて壁がないため、別の空間にいてもコミュニケーションを取りやすいでしょう。
小窓を付ければ高い位置から採光できる
平屋のデメリットとして、家の中央に光を取り込みにくいことが挙げられます。
ロフトを採用して小窓を付けた場合、高い部分から光が差し込むため、ロフトが家の中心に合っても自然光が入りやすくなるでしょう。
ロフトだけでなく、隣接する部屋も明るく感じられ、開放感が生まれます。
ロフト付き平屋のデメリット

一方、ロフト付きの平屋には以下3点のようなデメリットがあります。
・ロフト部分の天井が低い
・熱がロフト内にこもりやすい
・はしごを設置した場合の上り下りが危ない
ロフト部分の天井が低い
ロフト部分の高さは法律で1.4m以内と定められています。
ほとんどの人が立ったまま移動できない高さであるため、用途が制限されてしまうでしょう。
熱がロフト内にこもりやすい
ロフトは屋根に近く、特に夏場は熱がこもりやすい場所です。
適切な断熱対策や換気を実行しないと、室内環境が悪く過ごしにくい部屋になってしまうおそれがあります。
夏場に長時間いることはなるべく避けて、必要に応じて冷房器具を設置することをおすすめします。
はしごを設置した場合の上り下りが危ない
ロフトがある家では、はしごを使って上り下りを行うケースがほとんどです。
小さな子どもや高齢者がいる家庭では、転落したり落下したりするおそれがあり、安全面への配慮が必要です。
特に、子どもが目を離した隙にはしごを使っているなどのリスクを抑えるために、子どもの手の届かない場所に置いておくなどの工夫が必要です。
平屋にロフトを設置する際の注意点
ここでは、平屋にロフトを設置する際の注意点として、以下2点を解説します。
・ロフトの間取りには制限がある
・固定階段は付けられない場合がある
ロフトの間取りには制限がある
ロフトは法律上、”小屋裏物置等”に区分されます。小屋裏物置等の間取りは法律で制限されており、主に以下のような制約があります。
・1つの階にある小屋裏物置等の部分の水平投影面積の合計が、小屋裏物置等がある階の床面積の半分未満である
・小屋裏物置等の高さが 1.4m以下である
・開口部を設ける場合、その面積は小屋裏物置等の水平投影面積の1/20以下である
平屋にロフトを設ける際は、上記の制約を遵守して間取りを決めることが重要です。
固定階段は付けられない場合がある
ロフトにアクセスする方法として、はしご以外に固定階段が挙げられます。
固定階段は安全性が高く子どもや高齢の人がいる家でも使用しやすいといえますが、ロフトに付ける固定階段にも制約が設けられています。
ロフトに固定階段を付けられるかは自治体によって異なるため、間取りを決める前に居住する自治体の担当者へ確認しておきましょう。
ロフトがある平屋の施工実例

ここでは、実際にロフトがある平屋の施工実例を見ていきましょう。
・ロフトがリビングと繋がった開放的な家
・家族で使える広いロフトがある家家族で使える広いロフトがある家
ロフトがリビングと繋がった開放的な家
ロフトがリビングやダイニングと一体になっています。部屋全体が広々として開放感があり、リビングにいる家族がコミュニケーションを取りやすい間取りです。
ダイニングからもロフトを確認できるため、子どもがロフトで遊んでいる間に夕飯の支度をしながら様子を見守れます。
家族で使える広いロフトがある家
広いロフトスペースを採用しています。
空間が広いと、収納スペースだけでなく趣味を楽しんだり家族で団らんしたりするなど、使用用途が増えるでしょう。
また、アクセス方法も固定階段を使用しており、はしごよりも安全性が高いといえます。
小窓が取り付けられているため、風通しや日当たりもよく快適に過ごせる空間です。
ロフトがある平屋に関するよくある質問

ここでは、ロフトがある平屋についてよくある以下2つの質問に回答します。
・平屋にロフトを付けると必ず屋根は高くなる?
・平屋のロフトで夏の暑さを防ぐにはどうすればいい?
平屋にロフトを付けると必ず屋根は高くなる?
ロフトを設置する場合、一定の天井高が必要となり屋根の高さが高くなる場合があります。
片流屋根や勾配天井を採用するなどの工夫次第では、ロフトスペースを確保しながら全体の高さを抑えられるでしょう。
ただし、ロフトの天井高や広さには法律上の制限があるため、設計時には注意しましょう。
平屋のロフトで夏の暑さを防ぐにはどうすればいい?
ロフトは屋根に近く、特に夏場は熱がこもりやすい傾向にあります。
屋根に断熱材を使用したり、断熱性が高い屋根材を選んだりすれば、外からの熱が入り込みにくくなるため、暑さを和らげられるでしょう。
また、ロフト内に換気扇を設けて、こもった熱を外に逃がすことも方法の1つです。
平屋にロフトを設けるなら間取りや断熱性を意識しよう

この記事では、平屋にロフトを付けるメリットとデメリットを解説しました。
ロフトは、収納や趣味、遊び場などさまざまな用途で使用できるマルチな空間です。
床面積が制限されている平屋で採用すれば、スペースを有効活用できるでしょう。
ただし、ロフトそのものの空間や間取りには、法律上の制限が設けられています。
固定階段の設置可否も自治体によって異なるため、事前に自治体の担当者や施工会社などに確認しておくことが重要です。
ロフト付きの平屋を検討している人は、ぜひ四季工房へご相談ください。平屋の施工実績が豊富にあり、ロフトがある平屋の実績もあります。
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