実例集

四季工房で建てた実績を一部紹介します。

OBの広場
14年経った今、やっぱりこの家が一番好きです。

〈福島市〉伊藤琢男さん・浩恵さん

師走が近づきみぞれが降る寒い日、福島市飯坂にある伊藤さんのお宅に伺いました。レンガを貼った重厚な外壁、春の訪れを待つ樹木と空までも取り込んだ佇まいは築14年の重みを感じます。当時の担当者長谷川義一さん〈現郡山本店長〉も合流し、たくさんのお話を聞くことができました。

「四季工房がいい!」 そう決めたのは琢男さんの御両親でした。

ご主人は転勤族、家を建てる話が持ち上がった時は家族4人で大阪に住んでいました。「いずれは東京本社になる、それなら東京に小さな家を買おうか」と考えていたのですが、琢男さんの御両親がこう言いました。「広くて、暖かい木の家がいい。それなら故郷福島に」

 仕事と子育てに忙しい2人に替わり御両親の展示場巡りが始まりました。情報を集めては大阪に連絡、時には琢男さんの仙台出張に合わせて一緒に見に行くなどかなりの数を見たとか。何故そこまで熱心だったのでしょう?実は御両親は既に広い本格的な木の家に住んでいました。が、残念ながらその家は半端なく寒かった。だから息子家族に託す思いがあったのでしょう。「探せば必ず理想の家があるはず」との想いで出会ったのは四季工房でした。

若夫婦の堅実なこだわりもありました。

 伊藤家にお邪魔して感じたのは空間の広さです。それもただ広いだけではなく、例えば身長が高い男衆に合わせたゆとりある階段、遊びに来た息子の友達も遠慮なく用を足せるようにしつらえた小便器のあるトイレ、家族の写真がレイアウトできる飾り棚という風に質実剛健と心地よさを兼ねた空間です。ご両親に背中を押されてスタートした家づくりでしたが、いつの間にか2人も積極的に関わるようになりました。結果、薪ストーブと吹き抜けは絶対という琢男さんの希望も、インテリアが好きな浩恵さんの、雰囲気のある家具を少しずつ揃えていける家という願いも実現しました。「ハウスメーカーでは絶対聞き入れてくれなかったと思いますよ」と琢男さんが自慢気に話してくださいました。 

 お子さんの友達が泊まりに来ると「2階に暖房がないのに暖かい!」「何か懐かしい!」と言い、「伊藤君の家気持ちいいよ、お母さんも行ってごらん」との薦めで本当に遊びに来る方もいて、みんなが集まる家になりました。

長谷川さんとの出会い、そして浩恵さんはフォロースタッフに。

 伊藤家を担当していた長谷川さん、例えどんな内容でもじっくり話を聞いてくれたそうです。琢男さんは相手にやや遠慮し、言葉を選びながらゆっくり話すタイプ。「もし、まくし立てるように喋る方が担当だったらお願いしなかったと思います」そんな思いに応えようと、長谷川さんは細部を詰めるためにサンプルを持って大阪まで出かけたこともあったとか。懐かしそうに語り合う3人の姿は四季工房が目指す「一生のお付き合い」そのものに見えました。
 さて、浩恵さんはその4年後、四季工房のフォロースタッフとなり現在も飯坂展示場で働いています。気負わない自然体の接客ぶりが同僚からもお客様からも好感を持たれているとのこと。「あなたがいる時にまた来るわ、と言っていただくと本当に嬉しい。そういう積み重ねが毎日を元気にしてくれます」
 展示場にいると建物の仕様、設備、家具など次々進化するものに出会います。それについて伺うと「素敵だと思います。でも私は自分の家が一番好きです。新築の時も、子どもが小さかった時も、2人が離れた今も…。その時の暮らしに合わせて家が寄り添ってくれたように思えますし、家族の気配や匂いがここにあります」と語る浩恵さん、やっぱり自然体で素敵でした。
 2人の背中を強く押してくれたお父様は数年前に亡くなり、もうすぐお母様との同居が始まります。やがてお嫁さんを迎え、お孫さんの声が響き渡るようになるかもしれません。次々と新しいページが開かれても「この家大好き!」と言ってもらえる四季工房は幸せです。

 家と共に芳醇な果実を実らせようとしている伊藤さんご家族、香り高い熟成したお茶を御馳走様でした! (リポート/望月由美子)